肩こり解消?!EPOMAKER Split70徹底レビュー:分割キーボードの実用性を検証

長時間のデスクワークで肩こりや手首の痛みに悩まされていませんか?
一般的なキーボードを使っていると、両手が体の中心に寄ってしまい、姿勢が崩れてしまうことも多いですよね。
そんな悩みを解決する可能性を秘めているのが「分割キーボード(スプリットキーボード)」です。
今回は、EPOMAKERの最新モデル 「Split70」 を実際に使用してレビューしました。
結論から言うと、分割キーボード初心者にもおすすめできる完成度の高い1台でした。
オススメする理由は、シンプルながら実用性のあるキー数。落ち着いたコトコト感の打鍵音と滑らかな打鍵感です。さっそくSplit70の性能について見ていきましょう。
※この記事は、EPOMAKER様より製品提供を受けて執筆しています。
EPOMAKER Split70とは?スペックと概要
まずはSplit70の基本仕様からチェックしていきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
名称 | EPOMAKER Split70 |
配列 | 75%(71キー+1ダイヤルキー) |
特徴 | 左右分割可能(マグネットで一体化も可能) |
スイッチ | EPOMAKER Wisteria(リニアスイッチ) |
構造 | ガスケットマウント・ホットスワップ対応 |
接続 | 有線(Type-C)/無線(Bluetooth 5.0、2.4GHz) |
対応OS | Windows / Mac / Android |
ソフトウェア | VIA / QMK対応 |
バッテリー | 3000mAh |
外装パッケージはブルーブラックホワイトを基調としたシンプルなデザイン。


技適マークもついており安心して使えます。
同梱物一覧
- キーボード本体×2
- 説明書・クイックスタートカード
- 交換用キーキャップ×3
- 交換用キースイッチ×3
- 2in1キーキャップ&スイッチプーラー
- USB-A to Cケーブル(デバイス接続用)
- USB-C to Cケーブル(左右ユニット接続用)


外観・デザイン:高級感のあるマット仕上げ
マットで上品な質感
Split70を手に取ってまず感じるのは、質感の高さです。
ABSプラスチック製でありながら、マットでサラサラとした触り心地があり、安っぽさは一切ありません。
ブルーグレー×グレー×ホワイトの落ち着いたグラデーション配色で、どんなデスクにも自然に馴染みます。
ライティングはキースイッチ部分以外にダイヤル部分にもありますが、キーキャップ部分とあわせても二箇所のみで側面などに派手すぎるライティングはありません。
左側キーボード上部には給電用USB-CとPCとの接続方法の切り替えスイッチがあり、有線接続・Bluetooth・2.4GHz接続を選択できます。2.4GHz接続用のドングルもここに収納されています。(写真4枚目)






背面にキックスタンドはありませんが本体に十分な傾斜がついているので問題ないでしょう。
しかし本体に厚みがあるので長時間使用する場合はリストレスはあった方が良いでしょう。
分割構造の魅力:マグネットで一体化も可能
マグネット式分離構造で柔軟な使い方
Split70最大の特徴は、左右のキーボードをマグネットで一体化できる点です。
磁力は強すぎず、デスク上では安定して固定される絶妙なバランス。
- 一体型モード:通常のキーボードとして使用可能。初心者でも安心して使えます。
- 分割モード:肩幅に合わせて自由に配置でき、自然な姿勢でタイピング可能。
左右ユニットはUSB-Cケーブルで接続されており、ケーブルなしでは動作しない点には注意が必要です。
一般的なTRRSケーブルではなく、USB-Cを採用しているのも珍しい仕様です。

自分に合った配置を見つけよう
キーボードの配置はケーブルの届く範囲であれば自由に調整可能です。「ハの字」や「逆ハの字」に広げると手首の角度が自然に。
デスクに腕を置いて一番リラックスできる位置に合わせて設置してみましょう。
この自由な配置こそが、分割キーボード最大の魅力です。
ダイヤルキーと接続安定性
便利なダイヤルキー
左ユニット上部にはロータリーエンコーダ(ダイヤルキー)を搭載。
音量調整やスクロール、輝度調整などを割り当て可能で、直感的な操作ができます。
やや小ぶりながら、慣れれば作業効率を格段に上げてくれる機能です。
有線/無線(Bluetooth)接続の安定性
Split70は有線・Bluetooth・2.4GHzの3方式に対応。
有線での安定性はもちろん、Bluetooth接続でも遅延や接続切れは感じませんでした。
ただし左右ユニット間は常にケーブルで接続する必要があるため、完全ワイヤレスではありません。
ゲーム用で使う方や遅延が気になる方は有線か2.4GHz接続をお勧めします。
RGBライトとキーキャップの質感
多彩なRGBイルミネーション
キーごとに南向きLEDを採用し、豊富な発光パターンを搭載。
光量・速度・彩度などの細かな調整が可能で、夜間でも美しいライティングが楽しめます。
PBTキーキャップで心地よい打鍵感
キーキャップにはPBT素材を採用。厚みのあるダブルショット構造で、しっかりとした「コトコト」打鍵感が味わえます。
カラーはホワイト・グレー・ブルーグレーのグラデーションが上品で、デスクの雰囲気を引き締めてくれます。透明部分はありませんので透過してのライティングはできません。フレーム自体もライティングは少なめですのでシックなコンセプトとなっているようです。
キースイッチは「Wisteria」を採用しています。POM+PTFEステム、PC+PA66ハウジングとなっており、MX構造キーキャップと互換性もあります。押下圧も軽すぎずちょうどいいスッと押す感覚です。


5層の遮音構造
サンドイッチラテックス、IXPEスイッチパッド、PETサウンド強化パッド、ボトムスポンジ、ボトムシリコンの5層でより上質なコトコト音を演出する構造になっています。
実際の使用感レビュー:肩こり軽減効果はある?
分割キーボードで姿勢が変わる
Split70を使い始めてまず感じたのは、姿勢の変化。
左右に開いて配置することで、腕が体の中心に寄らず、自然に胸が開きます。これにより前傾姿勢が取りづらくなり背骨が真っ直ぐになります。
著者はチェアの肘置きに腕を置きながらその延長線にキーボードを配置するしてみました。
その結果、巻き肩が改善され、チェアにゆったりもたれながらでもタイピングしやすくなりました。極端に言うとオードリー春日の「カスカスダンス」の手を開いて胸をはっている(同時に背筋が伸びている)いる状態です。
手首でのお気に入りは緩やかな「逆ハの字」配置。
手首のひねりを抑えつつ自然なフォームでタイピングでき、長時間の作業でも疲れにくくなりました。

通常のキーボードと異なる点として「B」のキーのみ両方のキーボードにあります。
打鍵感・打鍵音の満足度
Split70は打鍵感にもこだわった設計です。
内部に5層の吸音フォームを搭載しており、底打ち音をしっかり吸収。
リニアスイッチやPBT製のダブルショットキーキャップ。そして5層に敷かれたフレームで「カチカチ」というより「コトコト」「スコスコ」Thockyな柔らかい音が心地よく響きます。
少し贅沢を言わせていただくと、アルミフレームのEPOMAKER Tide49の打鍵音が最高にクリーミーなコトコト音を演出するのに対して、Split70はABSフレームのため少し軽めの音質と感じました。
それでも安定感と静音性のバランスが取れており、オフィス利用にも向いている汎用性の高いキーボードであると感じました。
配列の慣れやすさと分割スペースキーの利便性
使いはじめはこれまで使ってきた一体型のキーボードの習慣で、手の配置に違和感を覚えます。これは数時間もすれば慣れてきます。キータッチはホームポジションができていれば問題ありませんが、そうでない場合は空振りしてしまうので打ちずらいですが、ホームポジションを覚え直す機会と捉えて矯正してみましょう。3日もすれば手を広げのキータッチが慣れて気持ちよくタイピングできるようになります。
キー数も71キーあるので、通常のタイピングには十分です。矢印キーもあるので幅広い作業に適しています。
キー配置の変更もカスタマイズ可能で自分好みに変更ができます。使い勝手を考えると変更をおすすめするのが分割スペースキー。左右それぞれに異なる機能を割り当てられるため、筆者は左スペースを「英数/かな切り替え」に設定。親指だけで切り替えができるようになり、入力効率が格段に向上しました。
少し困った点は分割キーボードを広げて使うのでマウスとテンキーの位置が右側に集中してしまいます。配置については中央にトラックボール方のマウスを置くなど自分の使いやすいように工夫をしてみてもよいかもしれません。
カラーバリエーション
SPlit70にはブラック以外にも、ホワイトXブルーXペールブルーVerがあります。キーキャップにイラストが入っており可愛いビジュアルになっています。

EPOMAKER Split70はこんな人におすすめ!
おすすめポイント
- 慢性的な肩こりや手首の痛みを改善したい人
- 分割キーボード初心者(キー数豊富で、マグネットで一体化も可能)
- 打鍵感や打鍵音、デザインにもこだわりたい人
- デスク中央にトラックパッドやノートを置きたい人
惜しいところ
- ABSフレームではなくアルミフレームでより良い打鍵感がほしい
- 完全ワイヤレスではなく、右ユニットは常にケーブル接続が必要
- 広げて使うにはデスクスペースが必要
まとめ:分割キーボード入門に最適な完成度
EPOMAKER Split70 は、分割キーボードとしてはエルゴノミクス効果・打鍵感・デザイン性のすべてが高水準にまとまったバランスの取れた製品です。
「分割キーボードに興味はあるけど難しそう」と感じている人にこそ、最初の一台としておすすめ。
キー数も豊富でゲームから仕事まで幅広く使える実用性の高い分割キーボードです。デザインもいいのでインテリアとしても、QOLを一段階あげてるくれるアイテムです。デスクワークの姿勢改善とタイピングの快適さ、どちらも妥協したくない方は、ぜひチェックしてみてください。